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小寺 宣

ギター上級者の世界にたどり着く方法

更新日:3月7日

今回の内容は一般公開している所では絶対に話さない内容です。


かなり厳しめの内容なんですが、僕の所へ習いに来てくださっている方には本当の事を知ってもらいたいので本音で話します。


勘違いしないでほしいのは僕が厳しいのではなく、ギターが本当に難しい楽器だからこそ本音で話すとどうしても厳しい内容になってしまうんですね。


でもわざわざマンツーマンレッスンを受けるくらい真剣な方だからこそ、本音で話してもきっと大丈夫だと思っています。


ギター上級者の世界にたどり着くためにどうすればいいかという話です。



僕はギターをはじめてからの最初の10年は、上達する方法を探し回っていました。


僕が初心者の頃はYouTubeは無かったので、教則本や教則DVDをとにかくたくさん買っては練習していました。


教則本は100冊以上は買ったと思いますし、教則DVDも何十本と買ったと思います。


その頃の僕は、『上級者やプロの世界にたどり着くための何か究極の練習方法やコツがあるんじゃないか』と思っていたんですね。


結論これは大きな間違いでした。


結局ギターが上達するには、無限の工夫、無限の改善、地道な練習、1曲1曲の積み重ね、これしかないんですね。


動画や本のタイトルでよく見かける、究極のプレイフォームだとか、上級者が絶対にやっている練習の仕組みだとか、左手が100倍器用に動くようになる基礎練習だとか、そんなもの全部真っ赤なウソです。


単なるギター講師のマーケティング手法であり、初心者の方を騙して金を稼ぐための釣りタイトルです。


YouTubeではこういったタイトルの動画が100万回とか再生回数を集めますが、それだけみんなやっぱり手早く上達したい、究極的なコツを知りたいということだと思います。


でもどうでしょうか。


100万回再生されているという事は、単純計算100万人くらいの人がその動画を見ているはずなのに世の中ギターの上級者、プロなんてほんの一握り、ピラミッドの先の先くらいレアです。


つまりギターの上達とはそんな浅い話ではないという、これが動かぬ証拠だと思います。



僕自身の話をさせて下さい。


僕はギターをはじめてわりと早い時期にアドリブでギターが弾きたいと思ったんですが、どうしてもその方法がわかりませんでした。


アドリブで弾いているプロの演奏を見て、「どうしてあんな事ができるんだろう…いったいどういう方法でアドリブしているんだろう…」と思いました。


そして何か究極のアドリブ法があるはずだ、アドリブ練習法があるはずだと、本やDVDを探し回り、そしてマンツーマンレッスンにも行きました。


でも10年以上探し回って、結局そんな究極の方法は見つかりませんでした。


僕はその10年でアドリブ上達のために本当にいろんな事をやりました。


音楽理論を徹底的に勉強したり、色んなスケールを弾いてみたり、指板の音を全部記憶したり、楽譜の読み書きの練習をしたり、大学教授が書いたような音楽関連の本を読みまくっていた時期もあります。


でなんか色々こねくりまわしているので、ギターは少しづつ上達していきました。


そうすると自然とアドリブで弾けるようになってきたんですね。


ここで気づきました。


結局アドリブ力って、音楽の知識とか、ギターを弾く力、総合力が上がれば勝手に身についてくるもんなんやなと。


で今回アドリブの話をしたいわけではありません。


つまり僕が言いたいのは、無駄な練習なんて何ひとつないという事です。


その時にはやってみたけど無駄に思えたような事も、10年後とかには自分というミュージシャンの大きな財産になっていたりするんですね。


例えば僕がアドリブの上達になるかもと思ってやった楽譜の読み書きが、今になって僕のギター講師生活をかなり支えています。


譜面が書けるから、動画にキレイな譜面をつける事ができ初心者の方に見てもらえます。


レッスンでも使え、初心者の方にやっぱり喜んでもらえます。


僕の結論、その時はなんだかよくわからなくてもいいから色んな練習、勉強を積み重ねれば積み重ねるほど、10年後、20年後に自分の大きな飛躍につながります。


ギター上級者の世界に行くためには、色んな事を積み重ねるしか結局方法はないんですね。


はじめに言いました、無限の工夫、無限の改善、地道な練習、1曲1曲の積み重ねです。


最短距離で、最速で上達なんて狙っている方はいつまでたっても下手なまま、そんな甘い考えでは上達しないのでモチベーションがなくなりやめてしまいます。


ご自身で思いついた事とか、僕がレッスンでお伝えした課題とか、ムダな練習なんて何ひとつないです。


だから上達や結果を焦らない事、少しづつでも積み重ねていこうという意識、ある意味ここが一番ギターセンスを問われる所だと僕は考えています。

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