僕は凡人だからこそ、弦高にこだわり抜いてきた
- 小寺 宣
- 2月23日
- 読了時間: 3分
まず弦高とはなにかというと、フレットと弦の距離の事です。

簡単に言うと、弦高が高いギターは弾きにくく、弦高が低いギターは弾きやすいです。
ちょっと想像して欲しいんですが、弓の弦を内側に押していきます。
そして持ち手のところまでくっつけなければいけないとします。


Aの弓とBの弓、どちらが持ち手のところまで弦をくっつけやすいでしょうか?
当然Bです。
Aの弓はかなりの力で押さえないと持ち手のところにくっつきません。
ギターも同じで、フレットと弦の距離が近いほど押さえる力は少なくてすみます。


つまり弦高が低く調整されているギターほど、セーハとか、早いフレーズなど、難易度の高い曲が弾きやすくなります。
だから僕の結論、弦高は限界まで下げる事が重要です。
では弦高を下げる事のデメリットはないのかと言うと、あります。
弦高を下げると、弦が振動できるスペースが狭くなります。
なのでピッキングした時に弦がフレットに当たって綺麗に振動せず、音がビリついたり、音が伸びなかったりという原因になります。

ここで重要な事が、だからハードピッキングの方は弦高をあまり下げられません。
僕が生徒様にレッスンで呪文のように言っているソフトピッキング、軽く鋭くを修得できている方ほど弦高が下げられます。
つまり右手のソフトピッキングを修得すると、弦高がより下げられる、左手がより楽になります。
まずは生徒様にはご自身のギターの弦高をちゃんと知ってほしいと思っています。
正確に測れる測定器が売られているのでぜひ購入してみてください。
僕が使っている測定器はこちら
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けっこうご自身のギターの弦高を知らない方が多くて、もったいないと僕は感じます。
弦高調整をちゃんとされていないギターというのは、上達できる状態にありません。
野球で言うなら角材を使ってバッティングの練習をしているようなものです。

軍手を使って守備の練習をしているようなものです。

プロ野球選手でもまともなパフォーマンスは無理でしょう。
楽器屋さんがもっと弦高の事を購入者に言うべきだと思うんですが、なぜか楽器屋さんはほとんど言わないんですよね。
だから最近は弦高の事を初心者の方へちゃんとお伝えする事は、ギター講師の大切な仕事のひとつだと思っています。
弦高は、一般的には【6弦12フレットで2.3ミリ】が低くて弾きやすいと言われています。
でも僕は基本的にマス向けの一般情報というのは浅いと考えて、信用しません。
僕は自分が凡人だということを自覚しているからこそ、弦高にこだわり抜いてきました。
僕はエレキギターもアコギも6弦12フレットの弦高が1.5ミリです。
2.3ミリではかなりパフォーマンスが落ちます。
右手とのソフトピッキングの修得具合の兼ね合いもあるので、とりあえず初心者の方はまずは【6弦12フレットで1.8ミリ】に調整してみてください。
自分でもできますが図画工作みたいな作業になるしナットとのバランスもあったりするので、初心者の方は楽器のリペアショップにお願いするといいと思います。
(自分でやってみたいという方は弦高調整のやり方をレッスンできます。ご相談ください)